【札幌 弁護士コラム】なぜ訴訟は「穴を掘って埋める仕事」なのか

【札幌 弁護士コラム】なぜ訴訟は「穴を掘って埋める仕事」なのか

昨日は剣淵町への出張でした。

始めて剣淵町に行きましたがソバ等の広大な畑が広がっており、美瑛にも似た良い景色が広がっていました。

「絵本の町」ということで売っていますが、景色の美しさも売っていっていいのではないかと思いました。

 

さて、この出張に際しては写真を趣味にしているSさんと同行したのですが、その車中で「穴を掘って埋める仕事」に話題が及びました。

「穴を掘って埋める仕事」というのは、経済学者のケインズが述べた「穴を掘って埋める公共事業」を行うことで有効需要が創出され、景気を刺激することができる、とする理論に端を発するもので、「穴を掘って埋める」ということは仕事の価値として何も生み出していないものであるという前提があります。

Sさんと私の共通した見解としては、「仕事をするのであれば、穴を掘って埋めるようなことでお金をもらっちゃいかんよね。」というものでした。

要は仕事をする以上はお客様(及び世間一般)に対して価値を創出して、提供しなければならない、という発想です。

 

そこまで話してみて、私が思いを致したのは訴訟を含む紛争解決という仕事についてでした。

以前にも何度か書いているのですが、私は訴訟や紛争解決という仕事が好きではありません。

というのも、訴訟や紛争というのは敢えて作り出されている部分が大きく、かつ法律家が真摯な姿勢で解を与えたならばたちどころに集結するものが大半であり、社会的に見た場合に価値を持つものではないと考えているからです。

 

「穴を掘って埋める」という言葉を弁護士業務になぞらえていうと、相談者から法律相談を受け、相談者の意向にかかわらずに弁護士目線で争ったほうがいい(≒弁護士報酬が発生する)とアドバイスを行うことは「穴を掘る」に等しい動きであり、訴訟対応を行って(本当の意味で問題が解決していないとしても)一定の結論が出た段階で紛争が解決したとみなすことで報酬を請求することは「埋める」に等しい動きであるといえます。

このように弁護士が訴訟対応や紛争処理を行ったことで、本当に価値が発生しているかというと大いに疑問と言える場面があります。

 

「穴を掘って埋める仕事」をするのではなく、明らかな価値を提供することを意識しながら仕事をするということは非常に重要ではないでしょうか。

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