【札幌 弁護士コラム】アパートオーナー向け家族信託スキームの決定方法

【札幌 弁護士コラム】アパートオーナー向け家族信託スキームの決定方法

最近、家族信託関係のご依頼を受けることが多くなっていますが、特に多くのご依頼を頂くのがアパートオーナーの方からです。

その理由として考えられるのは、

①財産が不動産であるがゆえに相続のときに分けにくく、トラブルになりやすい

②アパートは定期収入があるため相続対策をすることに費用をかける価値がある

③アパートを子らに引き継いで生活の保障を図ってあげたいという親心がある

④相続税を増加させる要因になっているため税務対策を図りたい

⑤賃借人等の関係者が多いためオーナーが認知症になった場合にインパクトが大きい

というようなことです。

 

しかし、アパートオーナー向け家族信託といっても、バリュエーションは数多くあります。

どのようなスキームにするかは概ね以下のような要素で決まってきます。

 

①受託者をどうするか

多くの場合、アパートオーナーにお子様がいらっしゃるときは、アパートを引き継ぎたいお子様が受託者になります。

しかし、お子様がいない場合やお子様が遠方にいたり、お子様の財産管理能力に問題が認められる場合には、配偶者が受託者になったり、法人を設立して受託者とする場合もあります。

 

②法人に受益権を譲渡するか

アパートオーナーの個人収入が多く、その収入に対する所得税よりも法人税のほうが安いような場合には、物件を法人に移すという法人成りの方法が取られることがあります。

この点、家族信託を活用した場合には不動産の現物を法人に移すのではなく、受益権を法人に移すことで実質的に法人成りが実現します。

このとき、現物で法人に移すときには多額の不動産流通税がかかりますが、受益権で法人に移す場合には不動産流通税がかからず、スキーム実行に係る税金全体で約10分の1に抑えられる場合もあります。

 

③建物の新築、建替え等を予定するか

また、相続税対策として新規に建物を建設したい場合や、既存建物を取り壊して新しい建物を建てたいような場合もあります。

このときアパートオーナーの資産のままで進めると、認知症になってしまってプロジェクトが頓挫してしまうおそれがあります。

このため、受託者のもとでこのような新築や建替えを実行するために家族信託が活用されることがあります。

この場合には建設資金としてアパートオーナーから不動産以外に金銭が信託されることになります。

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