【札幌 弁護士コラム】契約交渉において大切なことは全てヘーゲルから学んだ

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(本記事は平成29年5月9日分の未投稿記事です。)

 

「契約書」という形あるものができるまでには大きく「契約交渉」と「契約書作成作業」とがあります。

「契約交渉」とは、誰と契約するか、何を対象として契約するか、どこで履行する契約にするか、いつ(からいつまで)契約するか、どのような内容を契約するか、いくらで契約するかという(5W2H的な)内容を決めるための交渉です。

契約というものは基本的には対等な当事者の間で行われることから、双方が契約条件に納得しなければ成立しないのであり、その前段階としては綱引きのような条件のせめぎあいがあります。

 

例えば一番わかりやすい価格交渉でいえば、売り手は当然「できるだけ高く買ってほしい」と思うのであり、買い手は当然「できるだけ安く売ってほしい」と考えます。

そのようななかで売り手の「できるだけ高くライン」と買い手の「できるだけ安くライン」が最初から合致していれば交渉は生じませんが、これが乖離していることが往々にしてあります。

言ってみると価格において当事者間に「矛盾」が存在するわけです。

 

このような場合、交渉は2方向に分かれ、「ディールブレイク」か「別条件交渉」のいずれかの方向になります。

ディールブレイクは取引を断念し、交渉を終了することですが、別条件交渉は価格以外の交渉の要素を持ち出して取引の成立に向けて別の条件を提示します。

例えば別条件として「それじゃもう1個おまけするので」とか「保証人を付けますので」とか、そういったものを提示して取引を成立させようとすることが行われています。

 

そのような経過を経て取引が成立した場合、価格等の1つの条件を見ているだけでは、結果として最初に一方から提示された金額であることもあります。

その一つの視点だけであれば交渉を経ても同じ結論のようにも見えます。

しかし、交渉の最初に比べると他の条件において変更が加えられ、一段階上がった内容になっているのです。

この現象をヘーゲルでいうと「螺旋的発展」を遂げたということができます。

 

ここで大切なことはヘーゲルは物事の矛盾を肯定的にとらえているということです。

つまり、最初の段階で各当事者の希望条件に矛盾があることを肯定するからこそ、当事者の納得が得られるような条件が生まれるということです。

最初から否定的な考え方を持つとそれ以上の条件交渉はなくなり、直ちにディールブレイクに至ってしまいます。

交渉においては相手方から出された条件を否定的にとらえるよりも、何か他に交渉の条件がないかを探そうとする姿勢が大切なのではないでしょうか。

 

 

 

 

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