【札幌 弁護士コラム】家族信託ってなんだろう?(6):家族信託と遺言の違いって?①

【札幌 弁護士コラム】家族信託ってなんだろう?(6):家族信託と遺言の違いって?①

これまで相続対策といえば、遺言を作ることが一般的でした。

皆さんがイメージする遺言としては、亡くなった人の引き出しから出てくる封筒に入ったものではないでしょうか。これは自筆証書遺言と言われるものです。

一方で少し相続について勉強されたことがある方は公証人が作成する公正証書遺言を想像されるかも知れません。この他に秘密証書遺言というものも存在します。

 

遺言の機能は、亡くなった人(被相続人)が生前に持っていた財産をどのように分配するかを決定し、(一定の制限はありますが)そのとおりに相続させることにあります。

これに対して、家族信託は財産を持っている人(委託者)が、第三者に財産を信託する(預ける)ことで、その人が亡くなった際に第三者が委託者の指定したとおりに財産を分配させるものですので、似通った機能があるといえます。

 

では遺言と家族信託でどのような違いがあるのでしょうか。

 

①遺言は単独、家族信託は契約

遺言は、被相続人の意思のみで作成できるものであり、財産の分配について誰と約束をするものでもありません。これは公正証書遺言の場合であっても同様です(被相続人が公証人と約束をしているわけでありません。)。

一方、家族信託の場合は、委託者と財産の信託を受ける人(受託者)との間で信託契約を結ぶものです。受託者は信託契約により、委託者の意向に従って財産をきちんと管理する義務を負います。

このことから「遺言は単独で作成するもの、家族信託は契約によるもの」という違いがあります。

この違いによる実際の相続に対する影響は各所に現れますが、大きな違いとして遺言は、「紙に書かれた内容でしか判断されず、記載された財産の内容について誰も責任を持たない。」ということに対し、家族信託は「財産を信託する人(委託者)と財産を信託された人(受託者)とが契約でつながっているため、受託者が責任を持って財産を管理しなければならない」という点があります。

 

(続く)

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